
予定を忘れるのは記憶力の問題ではなく、思い出すきっかけが用意されていないことのほうが多いものです。スマートフォンに最初から入っているカレンダーとリマインダーは、その「きっかけ」を自動で出すための道具です。この記事では、アプリを買い足さずに、入れ方・通知の出し方・見返し方の3つを決めて予定の取りこぼしを減らす手順をまとめます。
カレンダーとリマインダーの使い分け
まず決めておきたいのが、どちらに何を入れるかです。境目をはっきりさせないと、両方に同じものが散らばって、結局どちらも見なくなります。
目安は単純で、時刻が決まっているものはカレンダー、期限だけがあるものはリマインダーです。通院の予約や子どもの行事はカレンダー、ゴミ出しや書類の提出、電池の買い置きはリマインダーに入れます。時刻が決まっている予定は他の予定と場所が重なるかどうかを見たいので、時間軸のある画面に置くほうが役に立ちます。
迷いやすいのが「今日中にやること」です。これは時刻が決まっていないのでリマインダー側に入れ、通知の時刻だけを自分の生活に合わせて指定します。朝に見たいなら7時、帰宅後に手をつけたいなら19時、というように、実際に動ける時間へ合わせるのがこつです。
通知は「動ける時刻」に鳴らす
初期設定のままだと、通知は予定の直前に1回だけ鳴ることが多く、これが取りこぼしの原因になります。会議の10分前に知らされても、資料の準備には間に合いません。
通知は2段構えにすると効きます。1回目は準備を始められる時刻、2回目は移動や開始の直前です。カレンダーアプリは1つの予定に複数の通知を付けられるので、予定を作るときに「前日の夜」と「30分前」のように足しておきます。よく使う組み合わせは、既定の通知設定として保存しておくと毎回選ばずに済みます。
持ち物や場所が決まっている予定は、メモ欄に書いておくと通知から直接開けます。診察券や印鑑のような忘れやすいものは、予定のタイトルに短く足してしまうのも手です。通知の画面はタイトルしか見えないことが多いためです。
場所と時刻を組み合わせる
リマインダーには、指定した場所に着いたとき、あるいは離れたときに知らせる機能があります。買い物の内容を家を出るときに思い出したいときや、職場を出たら寄る場所を知らせたいときに向いています。ただし位置情報を常に使う設定になるため、電池の消費と引き換えになります。よく使うものだけに絞るのが現実的です。
繰り返す予定は最初に作り切る
毎月の支払い、資源ごみの日、更新の期限のように周期の決まったものは、繰り返しの設定で一度だけ登録します。毎週・毎月に加えて、「第2火曜」のような指定ができるアプリがほとんどです。
年に1度しか来ないものこそ、この機能が効きます。保険や定期券の更新、火災警報器の点検、健康診断の申し込みなどは、忘れたころにやってくるうえ、締切を過ぎると手間や費用が増えます。期限そのものではなく、準備を始めたい時期に通知が来るようにしておくと間に合います。
登録し終えたら、繰り返しの予定だけを別の色や別のカレンダーに分けておくと見やすくなります。通常の予定と混ざると画面が埋まって、その日に本当に動くべきものが見えなくなるためです。
家族と共有するときの決めごと
家族で予定を共有すると、送り迎えや来客の予定が重なる事故が減ります。共有の方法はアプリによって違いますが、共通して決めておきたいのは2つです。誰が入れるのかと、どこまで入れるのかです。
全員の予定を全部載せると情報量が増えすぎて、結局見なくなります。共有するのは「他の人の動きに影響するもの」だけに絞ります。自分だけで完結する予定は個人のカレンダーに置き、表示のオン・オフで切り替えるほうが長続きします。
行政の手続きや窓口の予約など、期限のある届出を扱うときは、案内されている期限を予定に写す際に日付を読み違えないよう注意します。制度ごとの正確な期限はデジタル庁や各自治体の案内で確認できます。
週に一度、見返す時間をつくる
入れる仕組みが整っても、見返す習慣がないと通知に反応するだけの使い方になります。週の終わりか始まりに5分だけ、翌週のカレンダーとリマインダーを開いて、抜けているものを足す時間を取ります。
このとき見るのは3つです。通知の時刻が現実的か、済んだのに残っている項目がないか、来週動くべきなのに入っていない用事がないか。済んだ項目を消していくと、残ったものが自然に「まだ手をつけていないこと」の一覧になります。増えすぎたリマインダーは、その週にやらないと決めて期限を先に送るだけでも、画面は落ち着きます。
まとめ
時刻のあるものはカレンダー、期限だけのものはリマインダー。通知は準備を始められる時刻と直前の2段構え。繰り返す予定は最初に作り切り、週に一度だけ見返す。この4つを決めてしまえば、あとは予定が入ったその場で登録するだけになります。道具を増やすより、入れ方の約束を1つ決めるほうが取りこぼしは減ります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。設定項目の名称や場所はOS・アプリの更新により変わる場合があるため、最新の情報は各サービスの公式案内でご確認ください。




