ネットの安全を守る基本|パスワードと詐欺対策

買い物も手続きも、いまはスマホやパソコンで何でもできる時代になりました。とても便利な一方で、その便利さを悪用してお金や個人情報をだまし取ろうとする人たちがいるのも事実です。「自分は大丈夫」と思っていても、巧妙な手口にうっかりひっかかってしまうことは誰にでも起こりえます。この記事では、ネットを安心して使うために知っておきたい基本の対策を、むずかしい言葉をできるだけ使わずにご紹介します。少しの心がけで、被害に遭う確率はぐっと下げられます。

ネットに潜むリスク(詐欺・不正アクセス)

インターネットには、いくつか代表的な危険があります。なかでも多いのが「フィッシング詐欺」と「不正アクセス」です。

フィッシング詐欺とは、銀行や宅配業者、ショッピングサイトなど、本物そっくりの偽のメールやメッセージを送りつけて、にせのページに誘い込み、パスワードやクレジットカード番号を入力させて盗み取る手口です。「アカウントが停止されました」「荷物をお届けできませんでした」といった、思わず焦ってしまう文章で連絡してくるのが特徴です。

不正アクセスは、盗まれたパスワードなどを使って、本人になりすましてサービスに入り込むことです。一度パスワードが漏れると、同じパスワードを使い回している他のサービスまで次々と入られてしまう危険があります。こうしたリスクがあることをまず知っておくだけでも、あやしい連絡に気づきやすくなります。

安全なパスワードの作り方

不正アクセスを防ぐうえで、いちばん大切なのがパスワードです。「名前と生年月日」「1234」「password」といった、すぐに推測できるものは絶対に避けましょう。安全なパスワードを作るコツは、次の三つです。

一つめは「長くする」こと。文字数が多いほど破られにくくなります。目安として10文字以上をおすすめします。二つめは「混ぜる」こと。大文字・小文字・数字・記号を組み合わせると、ぐっと強くなります。三つめは「使い回さない」こと。どこか一つのサービスからパスワードが漏れても、他に被害が広がらないようにするためです。

「そんなにたくさん覚えられない」という方には、パスワードを安全に保管してくれる「パスワード管理アプリ」を使う方法があります。覚えるのは一つだけで済みます。さらに、ログインのときに本人確認のための数字を追加で入力する「二段階認証」を設定しておくと、万が一パスワードが漏れても、簡単には入られなくなります。大切なサービスほど、ぜひ設定しておきましょう。

あやしいメール・SMSの見分け方

詐欺の入り口になるのが、メールやSMS(ショートメッセージ)です。次のような特徴があるものは、まず疑ってください。

「至急ご対応ください」「今すぐ確認しないと利用停止」といった、急かして焦らせる言葉が並んでいる。日本語の言い回しが少し不自然だったり、会社名が微妙に違っていたりする。身に覚えのない請求やお届け通知が届く。こうしたものは詐欺のサインです。

とくに気をつけたいのが、メッセージの中の「リンク(URL)」です。本文のリンクをうっかり押すと、偽サイトに飛ばされてしまいます。少しでもあやしいと感じたら、リンクは押さないこと。確認したいときは、メールのリンクからではなく、自分でいつも使っているアプリを開いたり、公式サイトを検索して開いたりして調べるのが安全です。家族や知り合いを名乗る連絡でも、お金やパスワードを求められたら、一度立ち止まって本人に電話で確認しましょう。

被害に遭わない・遭ったときの対処

ふだんから気をつけておきたいのは、スマホやパソコン、アプリを「最新の状態」に保つことです。更新(アップデート)のお知らせが来たら、こまめに行ってください。古いままだと、弱点をつかれて狙われやすくなります。あわせて、こまめに大切なデータを別の場所に保存しておく(バックアップ)と、万が一のときにも安心です。

それでも、もし「あやしいリンクを押してしまった」「パスワードを入力してしまった」と気づいたら、あわてず、できるだけ早く動くことが大切です。まずは、そのサービスのパスワードを変更しましょう。同じパスワードを使い回していた他のサービスも、忘れずに変えてください。クレジットカードの情報を入力してしまった場合は、カード会社にすぐ連絡して、利用を止めてもらいます。

一人で判断に迷うときは、相談できる窓口があります。困ったときの対処法や最新の手口については、総務省が運営する公的なサイトでくわしく確認できます。総務省 国民のための情報セキュリティサイトもあわせて参考にしてください。一つずつ落ち着いて対応すれば、被害を最小限にとどめられます。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。手口や対策は変化するため、最新の情報は公的機関の公式サイトでご確認ください。