
パソコンが遅くなったとき、買い替えを考える前に見る場所があります。原因のほとんどは決まっており、順番に確かめれば、費用をかけずに戻ることも珍しくありません。買い替えの判断は、それらを試したあとでも遅くありません。
1 起動時に動くものを減らす
電源を入れてから使えるようになるまでが長い場合、起動と同時に立ち上がるソフトが増えていることが多くあります。インストールしたときに自動で登録されるものが多く、意識しないうちに数が増えていきます。
Windowsならタスクマネージャーのスタートアップ、Macならシステム設定のログイン項目で一覧を見られます。心当たりのないもの、めったに使わないものを無効にします。削除ではなく無効なので、必要になれば戻せます。
2 保存領域の空きを確かめる
保存領域が満杯に近いと、動作全体が目に見えて遅くなります。目安として、空きが1割を切っているようなら、まずここが原因です。
大きな容量を占めているのは、たいてい写真と動画、それからダウンロードしたファイルです。ダウンロードのフォルダは、放っておくと数年分がたまっているので、開いてみると驚くことがあります。
- ダウンロードフォルダを空にする
- ごみ箱を空にする。捨てただけでは容量は戻らない
- 写真と動画を外付けかクラウドへ移す
- 使っていないソフトをアンインストールする
一時ファイルの掃除
ソフトが作業中に作る一時ファイルも、放置すると積もります。WindowsもMacも、不要なファイルを整理する機能を標準で持っています。専用の掃除ソフトを入れる必要はほとんどなく、標準の機能で十分に足ります。
3 ブラウザを見る
作業のほとんどをブラウザで行っている場合、遅さの原因がパソコン本体ではなくブラウザにあることがあります。開いているタブが数十枚あると、それぞれが記憶領域を使い続けます。
拡張機能も同じで、入れたまま忘れているものが動作を重くします。使っていないものを外すと、体感が変わることがあります。閲覧の履歴やキャッシュがたまりすぎている場合も、消すと軽くなります。
4 更新を確かめる
基本ソフトの更新を長く当てていないと、不具合が残ったままになります。逆に、更新の途中で止まっていて、裏で処理が動き続けているために遅い、という場合もあります。
更新は時間がかかるので、作業の合間ではなく、席を離れるタイミングで実行します。終わったあとに再起動まで済ませると、状態が整います。
再起動していますか
意外に効くのが、単純な再起動です。ふたを閉じるだけで済ませていると、何日も電源が入ったままになります。週に一度は再起動する。それだけで解決することがあります。
5 それでも遅いとき
ここまで試して変わらないなら、機械そのものの限界を疑います。とくに、記憶装置が古い回転式のものだと、いまのソフトの動きには追いつきません。装置を交換するだけで大きく変わる場合があり、買い替えより安く済むこともあります。
記憶領域の増設も同様で、機種によっては自分で足せます。ただし、最近の薄型の機種は増設できない作りのものが多いため、事前に型番で調べる必要があります。
買い替えを選ぶ場合も、いま何が足りていないのかが分かっていれば、選ぶ基準がはっきりします。容量なのか、処理の速さなのか、記憶装置の種類なのか。ここを確かめずに新しいものを買うと、同じ不満を繰り返すことになります。
作業の前にやること
設定を変える前に、大事なファイルのコピーを別の場所に取っておきます。掃除の途中で必要なものを消してしまう失敗は起こりえます。外付けの装置かクラウドに、写真と書類だけでもコピーしておけば安心です。
常駐しているものを見る
起動時のソフトを整理しても遅い場合、常に裏で動いているものが原因のことがあります。とくに、ウイルス対策ソフトを二重に入れていると、互いに監視し合って動作が重くなります。標準で入っている機能と、あとから入れたソフトが重なっていないかを確かめます。
クラウドの同期も同じで、大量のファイルを常に照合していると負荷がかかります。同期する対象のフォルダを絞る、あるいは必要なときだけ同期する設定に変えると軽くなります。
熱でも遅くなる
本体が熱を持つと、故障を避けるために動作を意図的に落とす仕組みが働きます。ふさがれた通気口、ほこりのたまったファン、布団やソファの上での使用。いずれも熱がこもる原因です。
硬く平らな場所に置く、通気口の周りを空ける、年に一度は外側のほこりを払う。それだけで、夏場の遅さが解消することがあります。
まとめ
起動時のソフト、保存領域の空き、ブラウザ、更新、機械の限界。この5か所を順に見れば、遅さの原因はたいてい見つかります。買い替えの判断は最後で構いません。まずは再起動と、ダウンロードフォルダを空にするところからで、変化が出ることもあります。




